診療科・部署

放射線室

放射線室の取り組み

私たちは、患者さまに信頼され安心して(放射線室の)検査を受けていただくことをモットーに、次のことに取り組んでいます。

被ばく低減

まず最初に被ばくによる体への影響には確定的影響と確率的影響の2つがあります。 確定的影響とは、しきい線量(これ以上線量をあたえると体に異常をきたすというボーダーライン)があります。これに関しては通常の検査でしきい線量以上あたえることはありません。次に確率的影響とは、しきい線量がなく線量が増えるほどリスクが増える影響(主に癌など)のことです。
しかし医療被ばく(病院での被ばく、健診も含みます)による癌の発生率というのは、他の要因(食物、酒、タバコなど)によるものに比べて数パーセント程度しかありません。また医療被ばくというのは患者さまに対してメリットが大きい場合のみ選択されるものでということも覚えておいてください。と言いましてもリスクが少ないに越したことはありませんので、当院ではFPD(フラットパネル)など最新の機器などを導入し被ばく低減に取り組んでいます。
下記の表が一般撮影(主な撮影部位)の入射表面線量を日本放射線技師会医療被ばく低減目標と比較したものです。

機器管理

放射線室では毎日の検査を支障なく受けていただくため、始業点検・終了点検・定期点検を行っています。これにより機器の精度に問題はないか、また故障があれば迅速に対応できるようにしています。

精度管理の一環として

  • 超音波検査士(体表領域) 1名
  • 超音波検査士(腹部領域) 1名
  • 乳房超音波技術講習会認定 3名
  • 検診マンモグラフィ撮影認定技師 1名
  • X線CT認定技師 1名 

検査について

一般撮影(X線撮影)検査

検査方法

主な検査部位は、胸部、腹部、関節など様々です。患者さまには各検査部位にあった体位をとっていただき撮影を行います。なるべく苦痛の少ない体位で撮影するよう心がけておりますが、部位によりご協力いただく場合がございます。

この検査でわかること

  • 胸部:肺炎、気胸、腫瘍など
  • 腹部:消化管穿孔、腸閉塞、腎結石など
  • 脊椎:変形性脊椎症、圧迫骨折など
  • 関節:変形性関節症、骨折、脱臼など

患者さまへ

撮影部位にかかる金属やボタンのある衣類は着替えていただきます。また湿布やエレキバン、入れ歯等もはずしていただく場合があります。

透視撮影(X線撮影)検査

検査方法

主な検査項目は胃透視、食道透視、不妊治療のための子宮卵管造影などです。胃透視では内壁を造影剤(バリウム)と発泡剤(炭酸)を使い観察しながら撮影を行います。

この検査でわかること

  • 胃透視:胃潰瘍、胃癌、ポリープなど
  • 子宮卵管造影:子宮の形態、卵管の通過状況

検査にかかる時間

約10分

患者さまへ

  • 当日の朝は絶飲、絶食でお願いします。検査3時間前までは水やお茶は飲んでいても結構です。
  • 検査終了後、造影剤の排出を促す為、水分を多めに摂取してください。
    胃透視・食道透視の方は下剤を飲んでいただきます。

CT検査

検査方法

体の周りを360度管球と検出器が回転し、X線を当てることで体の断面像を得ることができます。また断面の厚さを変えることで細かい病変も見ることができます。

この検査でわかること

  • 頭部:脳出血、脳腫瘍など
  • 胸部:肺炎、肺結核、肺癌など
  • 腹部:肝癌、膵癌、胆嚢結石、腎結石など

検査にかかる時間

約10分

患者さまへ

  • 胸部、腹部においては検査着に着替えていただきます。
  • 造影剤を飲む場合は当日の朝は絶飲、絶食でお願いします。検査3時間前までは、水やお茶は飲んでいただいても結構です。

MRI検査

検査方法

強い磁場と電磁波を使い、人体に最も多く含まれる水素原子の分布や状態を調べて画像にする検査です。体のいろいろな方向の断面の像が簡単に得られ、病変の発見に優れています。

この検査でわかること

  • 頭部:脳腫瘍、脳梗塞など
  • 脊椎:椎間板ヘルニア、圧迫骨折など
  • 関節:半月板損傷、骨壊死など
  • 腹部:肝癌、膵癌、胆管結石など
  • 骨盤部:子宮筋腫、卵巣嚢腫など
  • 血管:動脈瘤、血管塞栓など

検査にかかる時間

単純MRI 約20分 | 造影MRI 約40分

患者さまへ

検査を実施するにあたり、患者さまにお願い事がありますので、下記の「MRI検査 説明書・同意書」のファイルにてご確認のほど宜しくお願いいたします。
MRI検査 説明書・同意書

マンモグラフィ検査

マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影装置です。乳腺は白く、脂肪は黒く写ります。乳がんの早期発見に欠かすことのできない、画像診断の一つです。

トモシンセシス(3D)とは

当院では新しい画像診断技術であるトモシンセシスを導入しました。従来の撮影(2D撮影)に加えて、トモシンセシス撮影で角度を変えて複数の方向から撮影し、その画像を再構成して1ミリごとの乳房の断層像を作成します。撮影時間は1回につき約4秒で行います。その断層像を観察することで、2D画像では乳腺の重なりによって確率が難しい病変よりも明瞭に確認する事が可能となり、がんの発見率が高まります。

検査方法

撮影台の上に乳房を乗せ、圧迫板で房を押さえ位置を決めて撮影します。
片方の乳房につき向きを変えて2方向撮影し、計4回撮影を行います。
1回の圧迫でトモシンセシスも同時に撮影します。

どうして圧迫するの

  • 乳房組織の重なりが分離され病変が発見しやすくなります。
  • 乳房厚を薄くし、被曝線量を低減します。

検査にかかる時間

約10分

患者さまへ

  • ネックレスは外して頂きます。
  • 髪の毛が写る場合もあるため、長い髪は束ねておいてください。
  • 妊娠中またはその可能性のある方は必ず撮影前に主治医または担当技師に申し出てください。
  • ペースメーカーを使用している方・豊胸手術をしている方は、主治医に申し出てください。
  • 当院では乳房検査は女性技師が撮影を行います。検査に対する不安や心配事がありましたら、お気軽にお声掛けください。

骨塩定量検査

検査方法

骨のカルシウム量を測り、年齢・性別に応じた骨の密度を定量します。簡単に言えば骨が丈夫かどうかを調べる検査です。
検査方法はX線、超音波を使うものや、部位でみても腰椎、大腿骨、橈骨など様々です。当院ではX線を使った腰椎、大腿骨による測定を行っています。超音波による測定と比べ、バラツキが少ないと言われています。

この検査でわかること

骨粗しょう症の早期発見に役立ちます。骨粗しょう症とは骨のカルシウム量の減少に伴い、骨強度の低下により骨折しやすい状態のことです。特に女性の場合、高齢になるとホルモンのバランスなどにより骨粗しょう症になりやすいので、定期的な検査をおすすめします。

検査にかかる時間

約10分

患者さまへ

検査着に着替えていただきます。

超音波検査

検査方法

プローブという機器を体に当て超音波の送信と受信を行います。そうすることであらゆる臓器から反射した超音波の信号が返ってくるのでその信号を画像化し、内部の様子を検査しています。

この検査でわかること

  • 腹部:脂肪肝、肝癌、胆石、腎結石、胃腸癌、消化管穿孔など
  • 下腹部:膀胱癌、前立腺癌、子宮筋腫、卵巣腫瘍など
  • 甲状腺:のう胞、腫瘍など
  • 乳房:乳腺症、乳癌など
  • 頸動脈:IMT(血管内膜中膜厚)計測、動脈硬化の測定
  • 心臓:心機能の測定、リアルタイムに心臓の動き方を観察可能
  • 血管:上肢、下肢の動静脈の測定など

検査にかかる時間

約15分

患者さまへ

  • 検査部位を露出していただきます。
  • 腹部検査のみ当日は絶飲、絶食でお願いします。検査3時間前までは水やお茶は飲んでいただいても結構です。
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